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しかも、そんな周りを見てる余裕があっただなんて。
それこそ、すごいのはケイ君の方だと思う。
「…苦手な事にも一生懸命で、えらいな。」
そう言って、優しい笑顔でよしよしと俺の頭を撫でてくれた。
俺って、変に真面目なんだよね…
手の抜き方を知らないって言うのもあるけど。
(でも、褒められた…!)
思わず顔が緩む。
それから2人で柔軟していると、陽介君と内海君もやって来た。
「2人とも、こっちにいたのか。」
「持久走疲れたな。」
合流して4人でわいわい体操していると、ぽつぽつと降り出した雨。
火照った身体には調度良いやと気にしていなかったが、徐々に雨足が強まってきた。
「これは、そろそろ限界だな。」
「…確かに。」
「そうだね… 屋根まで走る?」
「う、うんっ!」
急いでみんな、校舎へと駆け込む。
今日はなんだか走り通しだ。
雨のおかげで少し早めに授業は終わったけど、けっこう雨に打たれてしまった…。
体操服がはり付いて気持ち悪い。
(うぅ…早く着替えよ…)
教室へと戻るみんなに続いて歩く。
「うわー。けっこう冷たいね。」
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