梅雨

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「え、マジで… えっ、これ、手作り !?い、いいの !?」 やや興奮気味な陽介君。 その様子から、どうやら喜んでもらえてるみたいだ。 (ほっ…良かった。) 「う、うん!そんな、普通のクッキーだけど…」 「すげー!売り物みたいだ!!めちゃくちゃ嬉しいよ!晴ありがとう!」 こんなに喜んでもらえて、こっちまで嬉しくなる。 嬉しそうに包みを眺める陽介君を微笑ましく見ていた。 「…いいな。」 すると、横でじっとしていたケイ君が、そう言って手を差し出して来た。 「…俺のは、ない?」 と、寂しげに見つめてくる顔は、普段のケイ君と違ってなんか可愛いと思ってしまった。 「ふふっ。ちゃんとあるよ!いっぱい焼いたから、お昼に一緒に食べようねっ」 「…楽しみだ。」 優しい笑顔で俺の頭をクシャリと撫でて、席へと戻って行った。 ーーー昼休み。 いつも通り、ケイ君と屋上へ向かう。 行くとすでにリュウ達は来ていた。 「お、来た。」 「2人とも早く~!」 「…早いね。」 「4限が自習になったから、早めに来たんだ。」
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