梅雨

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「はぁ…… ゆ、佑斗君…」 「こんにちわ。」 俺が振り返ると、腕をお腹に巻き付けたまま、キラキラと爽やかな笑顔で挨拶する佑斗君。 あの、衝撃の告白を受けて以来… 彼は校内で俺を見かけるたびに、こうして絡んでくるのだ。  “これから、俺の事知って下さい” それに了承した俺は、彼をむげにする事も出来ずに、いつも流されている…。 「ぅ、あの、いつも言ってるけど。いきなり抱きつかないでよ…」 「すいません。でも嬉しくてついやっちゃうんです…。」 そう言って、本当に嬉しそうに笑うから、つい許してしまうんだ。 「チッ…またお前か。ハルが困ってんだろが。さっさと離れろ。」 「そーだぞ!ハルちゃんを離せー!!」 「…離せ。」 「ちょっと、今日のパワーを充電させて下さい。」 リュウ達の言葉をスルーして、さらにぎゅうーっと抱きしめてくる。 1年生なのに、なんて度胸がある子なんだろう…。 (ぅわ…リュウの眉間の皺が深くなってるよ…) 俺の方がひやひやする。 「も、はっ離して!昼休み、終わっちゃうよ!」 もがいても、ビクともしません。
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