梅雨

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「ハルちゃんにそう言われちゃ、何も言えないな~…。」 「お前は、甘いんだよ。俺、何度も気をつけろって言ったよな。」 と言って、両頬を引っ張るリュウ。 「いっ!ぃひゃいっ…!」 「警戒心が足りない。隙があり過ぎ。」 言いながら、更にほっぺを縦横に引っ張る。 「うっ…うっ…」 (ほ…ほっぺが千切れるよぅ!!) 「ったく…この、馬鹿。」 バチンと手を離されて、痛さに両頬をさすりながらリュウをじとっと睨む。 そんなにいっぱいバカとか言うなよ! しかも、めちゃくちゃ痛かったよっ! 「リュウやり過ぎだよー!ハルちゃん涙目になってるよ!」 「…ハルのほっぺ、餅みたいだな。」 「ハル。それ全然怖くねぇし。逆効果だから。」 全く悪びれる事なく言うリュウ。 ぐっっ…悔しいっ! ってか、逆効果ってなんだよ! 「っ!~~リュウのバカっ!」 「っあ!ハルちゃ~ん!!?」 そのまま、教室へと全力疾走した。 なんでそこまで言われなきゃいけないんだ! ほっぺも痛いし! もう、リュウなんか知らないっ!
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