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この世界には、嘘か本当か、出所すら分からない奇々怪々な噂がある
でも、そんなもん、俺には一生縁が無いものだと思っていた
「だからさぁ~、本当にこの町にはいるんだって!!」
「煩い…眠い、黙れ」
折角の昼休み、もといお休みなさいの時間なのに、目の前で喚き散らすバ…柊 秀也に邪魔されてなるものか
「秀也…お前にどんな大義名分があるのかは、俺には知る由もない。だが、睡眠の邪魔をするなら、俺はお前を眠らせなくてはならない」
「え…眠らせるって…」
「永遠に」
「いやぁあああああ!!」
秀也は、悲鳴をあげてその場を飛び退いた
全く…愚か者め
「あっはははは!! おもしれぇな~、やっぱ秀也と優は最高です!!」
「何でアンタがこんなに凶暴に育ったのかしらねぇ、名前は優なのに」
「うるせぇ…和希、瑠璃」
文句あんのかこら
「やだぁ、その目~、おっかなーい」
「瑠璃…嘘つくのは止めろ」
怖がってる風に見えない
むしろ、面白がってんだろ
「なぁ、あいつ泣き出したぞ」
「はぁ!? めんどくせぇ、知らねぇ」
「アンタが原因なんだから、何とかしなさいよ」
ちっ…めんどくせぇな
何で俺が…
とりあえず、秀也に近付く
…あ、本当だ、泣いてる
俺の気配に気付いた秀也が此方をむく
うわぁ、色んな体液が混ざりあって気持ちわりぃ
ポケットからハンカチを出して差し出す
「…ほらよ」
「ゆ、優…!!」
「まぁ、その…なんだ。話くらいは聞くけど…」
「ゆ、優ううううう!!」
「うわっ!! 馬鹿!! 穢い!! 離れろ!!」
「おぉー、流石優秀コンビ。ラブラブだなぁ」
「あらやだ、お姉さんそっちの気に目覚めちゃいそう」
和希、誤解を招くことを言うな
瑠璃、そっちの気ってなんだ
「ちょ、本当に離れろこの馬鹿!!」
「あ痛ぁあああああ!!」
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