第1章

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「それでも…、俺は…前を向く。」 そう呟いた…いや、 はっきりとした心と、 まっすぐな目を携えて… そう呟いた、 少年のような青年の物語である。 1, 回想 「目の前が…暗んでく。」 外は、明るいが どこか不気味さを含んだ夕暮れ。 ここは、学校の中の教室の中の 小さな戦場。 俺は今まさに、 首をはねられようとしていた。 もう相手の刃は、俺の喉元まできている。 「…どうして…こうなった?」 原因は…自分でも分かっていた。 やらかしてしまった過去。 過去を変えたいと、何度思い、 願ったことだろう…。 出来やしないと分かっているのに、 俺はそれを願い続けた。 いや…願うことしかできなかった。 あの時…。 あの言葉…あの行動…。 「俺…辞めるわ。」
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