第1章

9/13
前へ
/13ページ
次へ
ーーーーーーーー 再び、彼女の前に戻る。 そこには、笑顔の彼女が居た。 ひとつ、深呼吸。 落ち着く。 「あんた、名前は?」 「ネガ・シーナだよ!みんなはネガちゃんって呼ぶよ♪」 「俺は頑(がん)だ。…ホントに、彼女になってくれんのか?」 正直、目の前の彼女は かなり可愛かった。 背は低いが、とびきり明るい笑顔が、よく似合っていた。 そして金髪!金髪は…やはりいい!!w 内心で思いっきりグーサインをしていると、彼女が口を開く。 「う~ん、いいよ♪だって、異国者じゃあないんでしょ?全然オッケー! ねぇねぇ、がんちゃんって呼んでいい?」 物凄くハツラツと話す彼女。 心が軽くなる。 「じゃあ、シーナって呼んでもいいか?」 「うん!」 嬉しそうに、彼女はうなづいた。 笑顔をシーナに向け、自分で立ち上がり、空を仰ぐ。 絶望のどん底に居て、 光など全く見えない暗闇から 今は青々とした大空の下。 気持ちが少しだけ…、前を向いた。
/13ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加