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「……神崎さん。向こう、行ってあげた方がいいんじゃないですか?さっきからチラチラ見てますよ」
私に気がついた彼にそう言って視線を向けた先は、今日この日の為に綺麗に着飾ってきた女子達が固まるテーブル。
「うん、行くよ。雛森、ウーロン茶?」
部長の正面に座り、お酌をした徳利をテーブルに置く神崎さんは、半分も飲めていないグラスと、料理を乗せたまま手をつけていない小皿が放置された私の席に目をやった。
私が無理やり話題を変えたことに何の不信感も抱かず、サラリと流す。
まるで、私ならそうするだろう。と、初めから分かっていたかのように。
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