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――――…
「あ。雛森さん、本当に来たんだ。お疲れー。会費先にいい?」
佐藤くんは馬鹿正直なだけで悪気はない。
それは分かる。
だけど
「神崎の周り、もう女子で埋められちゃってんの。部長の隣でいいよね」
「……」
それはどうだろう。
「構わないけど」
佐藤くんに聞かれた『いいよね』は、本当は私に確認するまでもなく、既に彼の中で決定していたことだ。
ということを即座に理解した私は、敢えて反論することはせず、佐藤くんに会費を渡し、指をさして教えられた席に素直に着くことにした。
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