第2話

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「じゃ、部長。よろしくお願いしますっ」 佐藤くんに促され、部長が乾杯の音頭をとる。 笑いを交えた簡単な挨拶の後、あちこちでグラスを鳴らす音が聞こえ、神崎さんの歓迎会が始まった。 左隣の部長と、何故か私の右隣に座った佐藤くんと鳴らしたグラスを口に運び、ウーロン茶を喉に流し込む。 「取りましょうか?」 ジョッキを既に半分程空けた部長に声をかけ小皿を受け取ると、目の前にある大皿から何種類か取り分け、「どうぞ」と言って手渡した。 「あ、雛森さん。ついでに俺のも」 「……」 今日の佐藤くんはなんだか面倒臭い。
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