第2話

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「生3つ。お願いします。それと日本酒、さっきと同じものを燗で」 部屋を出ると、ちょうどそこにいた店員に注文を済ませた。 今、日本酒を飲んでいるのは部長ひとり。残りも僅かだったから、誰のものかは言わなくても分かるだろう。 そう考え、化粧室へと向かった。 トイレで用を済ませ、鏡の前で軽く化粧を直し、結った髪を整える。 できるだけゆっくり。 ひとりだけの時間をここで過ごす。 ――いつ終わるのかな。 溜め息を吐きながらひと通りやることを済ませ、時間を確認しようと携帯に手を伸ばした。
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