第7章
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「どうかしましたか」 海斗に声を掛けられ、栞は我に返った。 「髪の毛を触られると眠くなってしまって」 海斗は手を止めないまま、笑った。 「ああ、ありますね。ぼくも髪を切ってもらっている途中で眠ってしまって、耳の上の髪をバッサリ短くされたことがあります」 「わたしも、美容師さんに起こされたことがあります」 ほんの小さな共感。 なのに、心がやけに近くに感じられる。
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