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「会長。それ、別に飲まなくていいからね。ただのインスタントだし。会長がいっつも飲んでるのって、ここのコンビニにしか売ってないコーヒーだよね。あれ、俺も飲んだことあるけど美味しかったよ。」
ドアのぶを、引く。
「だからそれ、そこらへん置いといてね。帰ってきたら冬至が片付けるから。」
「え、あ。」
何か言いたそうな会長をおいて、ドアを閉める。
ガチャリ、と鍵の部分の金属音。
それにほっ、と安心して安堵の息をつく。
「はぁ。」
あの会長に、こんな助けなんていらなかったかもしれない。
彼のことだ。きっと、俺が気をつかって嘘を言ったことにも気づいているだろう。
そうなれば、あの会長の怒りをかうのは当然のことで。
でも。
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