第3章 人チガイデス

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翌日。 会社に向かう私の足は重かった。 1日寝たからと言って、いいアイデアや解決策がポンポンうかんでくるわけではない。 憂うつだ。 あの爽やかな笑顔を見たくないと願う日が来るなんて夢にも思わなかったぜ。 頭を押さえながらうつ向きがちに会社の自動ドアを潜る。 2人並んで立つ美しい受付のお姉さんに会釈だけの挨拶をして通りすぎようとしたところで、 「あれ、いろは?」 受付に立っていた身なりのよいスーツの男が振り返って声をあげた。
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