第3章 人チガイデス

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いきなりではない。 かなり何度もこのままだと消えちゃうよアピールをしたはずだ。 当時は、涙ぐましい努力が空しくなるほどスルーしたくせに、今さら聞いてくんなボケ。 「すみません。私はそのような名前ではないので。 何を仰っているのか、理解できかねます」 「変な敬語やめろよな。 お前連絡先も変えたろ?探そうにも居場所が分からなくて、散々だったんだからな」 ………なんで探そうとしたんだ? (私に興味なんかなかったくせに) てか、理玖は実験以外誰にも興味がない男だった。 だから、私の実家も友達も知らない。探しようがないのは自業自得だ。
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