第4章 野良猫にミルク

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面倒くさいことこの上なかった。 このまま道端に捨てようかと思った。 でも、彼の介抱を彼の友人に任された私は、保護責任者遺棄致死なんて罪を被る勇気はなかった。 「木月さん!仕方ないから私のアパート行きますよ!」 独り暮らしとは言え、彼氏いない歴20年。 初めて家にあげる男性が、汚物にまみれた酔っぱらいとはなんたる不運! 泣きたい気持ちで彼を引きずり部屋にいれる。 玄関で寝っ転がる酔っぱらいにとりあえずバスタオルをかけ、一息ついた。 まさか一緒のベッドで寝るわけにはいかない。 今日はここでご就寝願おう。
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