第4章 野良猫にミルク

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とりあえず、眼鏡を靴箱の上に置いて、寝ることにした。 陽射しも暖かくなり始めた5月。 廊下にバスタオル一枚で放置しても凍死することはないだろう。 ひとりだけベッドで寝る罪悪感は多少あったが、ここは私の部屋。当然の権利だと、温かな布団で目を閉じる。 部屋に他人がいたら気になって寝れない!とか乙女の恥じらいをのぞかせつつも、思いの外疲れていたのか直ぐにぐっすり朝まで眠ってしまった。 ぐりゅゅゅゆ。 変な目覚ましの音で目を覚ます。 外は明るくなっていたが、携帯の時計は6時50分だった。 あと10分は寝れるのに何で目覚ましなってんだと首を傾げる。 2度寝を決め込もうとして、 ぐりゅゅゅゆ。 また、あの謎の音が聞こえた。
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