第4章 野良猫にミルク

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ぼんやりとした頭をかいて起き上がる。 ぐりゅゅゅゆ。 再度聞こえた正体不明の音に眉をしかめながらベッドを降りた。 大あくびを漏らしながらパジャマ変わりのスエットの裾からお腹をかきかき部屋のドアを開ける。 ぐりゅゅゅゆゆゆ。 さらに大きく鳴り響く怪音。 その音の先に見慣れない白い物体を発見して、私はビクッと身を引いた。 私の部屋は玄関から入るとまず水回りがあって、ドアを挟んだ向こうにダイニングキッチンと寝室がある、独り暮らし用の1DKだ。 壁が薄くて、防犯もいまいちな物件だが大学に近く家賃が手頃なので即決した。
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