第4章 野良猫にミルク

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とは言え、か弱い乙女の独り暮らし。 その玄関で丸まってる不審な物体がどうやら人間だと気づいて (まさか泥棒!?) と慌ててセコムしかけたが、良く考えたら彼を連れてきたのは昨日の私でございました。 彼の名前は確か、木月………ほにゃららさん。 一緒に飲んで酔い潰れたはた迷惑な、工学部の2回生だ。 そして、眼鏡を外したらイケメンと言う、少女漫画ばりのスペックをもつ男である。 (まだ、寝てるのかな?) 足音をたてないようにそろそろ近づく。 腰を屈め、膝を曲げて、顔を覗きこもうとした瞬間、 彼の目がカッと見開いて、私は思わず悲鳴をあげそうになった。
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