第5章 毛並みのいいゴールデンレトリバー

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「じゃあ、私は遠慮しようかな? どうせなら若い人同士で行ってきなよ」 気をきかせて、おばちゃん発言しながら財布片手にその場を離れようとすると 「ダメです!」 慌てたように高原くんが声をあげた。 「あの、すみません。 僕、今日は朝から篠原さんとランチに行く約束してたんです! 2人きりじゃないと話せないことも色々ありますし、 申し訳ないですけど、皆さんと一緒に行くのはまたの機会にしていただけませんか?」 どよどよと部署内がざわめく。中には「あいつらどーゆー関係だ?」なんて声すら聞こえてきた。 やーめーて! なんか、変に意味深な言い回しにすんのやめてー! 女子は青ざめてショック受けてるし、皆、興味津々でこっちみてんじゃん!
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