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「………うん。多分、何もないけど……」
多分もなにも間違いなく暇だ。
休みの予定など、この先もほぼゼロに近い。
「なら篠原さん、デートしませんか!?」
「………デート?」
なにそれおいしいの?
と、ちょっと古いネタが出るほど、高原くんの言葉がのみ込めない。
デートってあれか?
キャッキャッうふふの恋人たちが、定期的に愛を深めるために執り行う、あれか!?
……まさか。違うよね。幻聴だよね?
私と高原くんの間で、そのワードはありえなから!
「僕が相手じゃ、イヤですか?」
変な顔で黙りこんでる私に、高原くんがしゅんと悲し気に耳を垂らす。
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