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「はいっ!」
またぼーっとしてしまっていた。
彫金途中の指輪を手にした朱鷺さんが、呆れた顔で俺を睨み付けている。
「……やる気あんのか?」
「あ、えっ、いや……。
すみません……。」
読まなければ良かったと後悔しても、一度手を付けてしまえばもう止められない。
それ程までに、あの小説は俺の心を惹き付けるものだった。
ページを捲る度、懐かしい思い出が溢れ出してくるような錯覚を起こす。
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