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ジリジリと焼き付ける7月の太陽。
額から流れ落ちる汗を拭って、オレは自転車を漕いでいた。
「あっちいよぉ~」
緩やかに続く坂道と、暑さも相成り、息が上がって苦しい。
以前ならもうちょっと体力には自信があったのだけど、部活をやめてダラダラと暮らしている今のオレにはまぁまぁ辛い。
途中でジュースを購入すべく、コンビニに寄る。
開かれた自動ドアから流れてくる冷気が心地よすぎる。
(ここは天国だ……)
エコだとか巷で騒いでいるけど、コンビニだけはクーラーガンガンであってほしいな…
そんなことを考えながら、炭酸飲料を3本手に取る。
「ありがとうございましたー」
コンビニのドアを出ると、別世界のように空気がムッと暑苦しい。
このコンビニからリョウスケの家まで、もう目と鼻の先だ。
オレは自転車にまたがり、また緩々と漕ぎ始めた。
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