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「僕らは!あの方達の害になる連中を近づけたくないの!!」
「お前の存在は、生徒会の皆様の害にしかならない!!」
「っ…現に、時雨様が…っ!!」
堪えた様に溢す声。
………時雨は、俺だけど…俺がやらなくても遠からず、同じことになってた。
あのタイミングの方が、他の役員にも効果的だと思ったし。事実、完全にではないにしろ、役員は戻ってきた。
だから俺は気にしてないけど、……気にしてるんだよね、多分。
だから、近づかないし、手伝わせない。
……ま、進行速度は上がったから、俺としては万々歳かな。
まだ、互いに言い争っている。
ついに、親衛隊がしびれを切らしたのか、
「………みんな!やっちゃって!!!」
その声を合図に、どこに隠れていたのか、ぞろぞろとガタイのいい男が出てくる。
…ざっと見て、5人。
『うーん…この程度じゃあ、負けちゃうなぁ…』
痛めつけて欲しかったのに。
たかだか5人じゃ、多分アイツの相手は無理だ。
『…まだ、殺したくはなかったんだけど…』
まだ、全く苦しませてないのに、死なれるのは残念だけど…こっちも怪我人出させる訳にいかないし、ね……、……あぁ、そっか。俺にも影響があるのか。
復讐に忠実になってくれるのはいいんだけど、この甘さも一緒についてくるとか……
『……ふふっ…』
ーーードォン…ッ…!!!
「きゃあぁぁぁぁぁぁ!!!!メリーゴーランドが!!?」
「ちょ、あんた逃げて!!!たおれ…!!」
『…我ながら、嫌になるなぁ…』
そんな、当たらないところの遊具を破壊するなんて。
支柱が折れた馬は、誰も居ない、いや正確には、転校生に当たるギリギリに倒れた。
……おかえり、俺。
残念がるとか、近づきすぎだな。…もう1度、飛び降りたら……
『…駄目だな…』
どこまでの記憶がトブのか、分からない。
『……はぁ…』
自殺なんてした俺に、ひかりがないのはしってる、しってるけど、……
『……酷すぎやしませんかね…』
誰もまだ、殺してないのに。
うわ、危ない思考。
ま、この白けた雰囲気の中、流石に制裁を続ける気はないようで、退散していく親衛隊の子達。
親衛隊の子達も、一応転校生のこと心配してたし…潰す気まではなかった良い子達だった。
……悪い子は、俺だけかな。
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