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では、さっそく撃ってみよう。
「う、ぬぬぅううう!!」
重い!回らない!
いや、回ってるけど。
少しずつ回ってる。
何とかセットすることが出来たので、爪を先端に付けた矢をセットする。
もちろん爪はナイフで削って形を整えている。
先端がまがってたらまっすぐ飛ばないからな。
いざ撃ってみようと思ったとき、視界の隅の方に大きな鳥を発見した。
見て目はクジャクのようだが、色は白色だ。
せっかくなのであの鳥を的にしてみよう。
目らいを定めて引き金を引く。
「クエェエ!!」
矢は鳥から右に3メートルほどずれた部分にあたった。
急な攻撃に鳥は驚いて逃げてしまった。
「はぁ、失敗か。
距離が大体20メートルってところかな。
それで誤差3メートルは壊滅的だよな。」
矢が悪いのか、クロスボウが悪いのか。
「たぶん両方だよな。」
これは少しずつ修正していくしかないか。
俺は帰り道をとぼとぼ歩いて行くのであった。
「って、あれってもしかして!」
帰ろうとした時、もう一匹鳥がいたのだ。
急いで矢をセットしゆっくりと近づく。
後になって知ったがこの鳥は警戒心が強く、俺のような素人が近づくとすぐにばれるらしい。
今回気づかれなかったのはたまたま風下にいたこと、それと鳥が他の物に夢中になっていたからだ。
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