第8話

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こいつはおかしい。人としてまともじゃない。 身体の奥に熱の塊を受け入れながら、思う。上から見下ろす男の顔は、その異常性とは裏腹に美しかった。珍しく額に浮かぶ汗を、思わず舐め取りたくなったほどだ。 腰を掴まれて、思う様揺さぶられる。その度に声がもれる。防音もバッチリ効いているからいくら喘いでも構わないのが嬉しい。 「あっ、あっ、あっ・・・」 グチャグチャと水音が立つ。肉と肉が交じり合って、互いの境界線も曖昧にしていく。
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