赤の試験

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俺は目を開けると管理棟の屋上にいた 屋上には何もなかったので、階段で3階へ降りた 3階の廊下で謙吾に会った 「あ、龍生君……」 その瞬間、謙吾は後ろから刺された 俺は何もできず、謙吾の命が消えていくのを見守ることしかできなかった 謙吾を殺された悲しみよりも 何もできなかった自分への怒りで頭が真っ白になった 百瀬の言葉は、やり場のないその怒りの矛先になっただけだ
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