赤の試験

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「八屋、嘘ついてるだろ?」 「あ、バレちゃった?」 八屋は自分の頭をコツンと叩いて、笑った 「本当は花村君と北城先輩の2人と合流したんだけど、はぐれちゃって……ウロウロしてたら七海君がいたから声かけたの」 「何で嘘ついた?」 「……ごめん、七海君も私を犠牲にするのかと思ったら不安になって、1人って言ったら守ってもらえると思ったの」 八屋のこの言葉は本心だ それにしても、あの2人が八屋を見捨てた? 「2人は?」 「分かんない……急に走り出してどこかに行っちゃった」 誠吾達の動きが気になるが、今は急がなくてはいけない 「八屋、この試験を終わらせよう」 俺は八屋の手を掴んで、校門へと向かった
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