赤の試験

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確信はなかったが、本当にこれで合格のようだな 八屋には悪いけど、試させてもらった 俺が確実に生き残る為に 「いや、俺だけじゃないよな?誠吾!」 俺の後ろから足音が近づく 「よく分かったな」 やはり誠吾だった 「……1人か?」 「ああ、北城先輩は東堂を探しに行ったよ」 誠吾はわざと八屋と離れて、俺と合流させた 俺と八屋を使って合格かどうかを試したんだ 「俺達を利用したのか?」 「達じゃない、利用したのは八屋だ。龍生の言うことなら八屋は断れないからな。龍生が先に行くと言ったら俺が出てくるつもりだった。俺は龍生だけには生き残ってほしかったからな」 誠吾の目は真っ直ぐ俺を見ている 嘘を言っている目じゃない
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