第2章 ―感染者―

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 深夜になって、ジョナはようやく自室のベッドの上に倒れ込む自由を許された。昼間の[感染者]の来訪は、エドの活躍によりあっけなく終止符がうたれた。  だが、再び街に平和が訪れた事を確認をしなければ安心は出来ない。確認するためには外に出る必要がある。その仕事が出来るのは、外の仕事になれた人間しかいない。必然的に、ジョナが外に行かざるをえない。  ジョナは愛用のハンドガン― ベレッダM92・タクティカルエリート とショットガン・レミントン870を装備して外の巡回を日が暮れるまでしなければならなかった。  最初に確認する事は、射殺した[感染者]の確認だ。本当に[感染者]だったのかを目視で判断し、無線で処理班を呼ばなければならない。[感染者]ならば焼いてしまわなければ、死体を漁る動物を介して2次感染を引き起こしてしまうかもしれない。  目視で判断のつかない死体に関しては、確認した人間の判断に委ねられる。[感染者]の特徴がまだ出ていない[初期感染者]なのか、ただの[不運な人間]なのか。後者ならば野晒しにした所で、感染という意味では問題はないとされていた。
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