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「実体がないだって!お前ら、バカなの?この通り部員もちゃんといるし、活動だってしている!」
漣斗が珍しく声を荒げて反論した。
シエラにつられてあたしも精一杯コクコク頷く。
「どうせ女子連れ込んでデレデレダラダラつるんでるだけだろ」
「まったく。何という羨ま…いや、いかがわしい会なんだ」
「いかにも頭の悪い御曹司の思いつきそうなことだな」
「ダマレ!!勝手に決めつけてんじゃねえよゴルァ!このガリ勉ムッツリ!!」
日本のアニメとヤンキー映画をこよなく愛するシエラが、黙ってさえいたら金髪碧眼の歩くビスクドール…という外見と全くかけ離れた啖呵を切って間に割り込んだ。……特進クラスの連中が一瞬ひるむ。
「シ、シエラ…話し合いで解決しなきゃ。ここは漣斗に任せよう」
あたしは慌ててシエラの「海人」ロンTの袖を引っ張った。
…前々から思っていたのだが、シエラの日本語の学習環境には色々問題がありそうな気がする。
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