第1章 つながる

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「違うよっ!」 女子グループの中に入って数分だった。 三上さんが声を荒げた。あんな彼女は見たことが無い。 そして、今にも泣きそうな顔を伏せた。 「でもー、宇月は違わないかもしれないじゃん」 そして、その女は僕に歩みを進めて目の前に立ち止まった。 「えみり!やめてよ!」 「確かめてあげるって言ってるんじゃん」 えみりと呼ばれた女はにこりと笑って口を開いた。 「華都と宇月ってぇ…付き合ってるの?」 ざわついていた教室が少しだけ静かになった気がした。 「ねぇ、聞いてるの?他のクラスの子が仲良く一緒に歩いてるの見たらしいんだよねぇー」 「だから?」 「えぇ!何ぃ?その反応図星ー?」 「…あのさ、付き合ってたりとかしてないよ」 「そうなの?じゃあ…「そもそも、友達ですらないし。その事についてはクラスの全員に言えることだから、あんまり馴れ馴れしく話しかけないでくれる?」 えみりが唖然としたのが分かった。 「勝手な憶測で、話を進められるのが一番鬱陶(ウットウ)しいよ。でも、そうゆう関係になるのであれば君より三上さんの方がましだね」 僕はそれだけ言って席を外した。 ああゆう人のうわべしか見ない人間が嫌いだ。
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