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大きな何かがぶつかる音がしてから、宇月くんに耳元で囁かれた。
反則だ。ずるい。
目を閉じてるように言われたけど…
やっぱり気になる。
それに、一人で怒られたらかわいそう。
そう思って、目を覆っていた指のすき間からそっとのぞく…。
そこにいたのは…
宇月くん?
彼は…
宇月千陰くんは…
跳躍や走り方、管理者だと思っていたおじさんの顔にヒットさせた蹴り…
どれもが、人間とは思えなかった。
そして、いつもとは別人のように荒々しく暴力的になっていた。
「縛(バク)、吸収…」
散々おじさんをぼこぼこにした彼はそう言うと私の方を見た。
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