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「えーっと…ゴメンなさい覚えてないです。」
正直キチンとベッドで寝たかも覚えてないんですが
「海に行くんですのよ!海に!早く着替えてくださいな、あちらに着いたら水中服に着替えますわよ。」
あ、またチノ様が悪い顔をしてらっしゃる。そして僕の背中が何故かヒヤリとした
「わ、わかりました。」
僕はベッドから起き上がり部屋の隅に置いてあるタンスに向かった。
上半身の服を脱いだところで気づいた
「あのー、チノ様」
「何?」
「なんで部屋を出て行かれないんでしょうか。僕着替えるのですが…」
恥ずかしいですし、
「う~ん、まあ私には気にせず早く着替えちゃいなさい。」
「…………。」
頬を赤く染めながら言われると…その…。
~着替え後~
「さて、空飛びの波の習得をしましょうか。昨日の疲労が蓄積する感覚は覚えてますわよね?」
「ええ、頭が痛くなる感じですよね。」
そこからの記憶はないですが。
「そうそう、れんちゃんの魂の器は私と同じ程度だから練習が沢山出来ますのよ。」
嬉しそうに話をするチノ様…美しいです。
「さて、一昨日教えた通り魂波を使う為にはイメージが大切なのですわ。例えば、風を発生させたいなら空気を細い線の様なイメージとして考えるといいですわね。」
腰に手を当てながら説明する、するとくびれがとても強調されてます。
「空飛びの波は体全体をななめ下後ろ側から風を吹かせるイメージが大切ですわ。」
「なるほど、」
少し目をつむって考えてみる。風…細い線を束ねて自分の後ろ側から吹かせる!
「うわっ!」
頭にほんのちょっと疲労が溜まる感覚が来たのとともに、唐突な風で前のめりに芝生に倒れてしまった。
「いい感じですわ!それをジャンプしてから目を開けてやるといいです。今からちょっとお手本を見せますわね。」
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