一章

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「話を進めさせてもらうよ。君は僕がここに呼んだんだ。そして君は二度とあの世界には戻れない。」 あの世界に。戻れないだって…?というかこいつさっきから唐突すぎじゃない?まあそれに順応してる俺もどうかしてるが。えーと、こいつの話から察するに、俺は戻れない。………戻れない…?じゃあ、俺が今まで集めた約10000冊の本に会えない?読めない?……………ありえない。 「じゃ、俺帰るから。またな」 「いやいやいや!戻れないから!さっき言ったじゃん。君の存在をあの世界から消すためにどれだけ奔走したと思ってるんだい?」 知らないし興味もない。第一こんな変な玉と話してるなんて俺もどうかしてる。 そうか、これは夢だ。ラノベによくある設定の夢オチってやつなんだ。 「よし、じゃあ寝ればいいな。」 「え、何がよしなの?ねえねえなんで寝ようとしてるの?おかしいよね?おかしいよね…まあいいや、とりあえず呼んだ理由を話させてもらうよ。」 「勝手に話すなボケ。」 「思ってても言うのはダメだよ?心が痛いからね?」 知らんがな 「……俺は管理者。一人で3157の世界を管理してる。君が産まれたのは1192番目に産まれた世界。」 ふむふむ、勝手に始めるな。あとどうでもいい 「それで、これから君に行ってもらいたいのは1番目に創られた世界。最初の世界だ。」 「ちょっとまて、創られた?産まれたんじゃなくてか。」 「よしよしちゃんと聞いてるね。まあ最初の1番目だけじゃなくて他にも創られた世界は存在してるよ。君の世界は自然に産まれた世界だけどね。」 「あっそ、で帰る方法は寝るでいいのかな」 「聞いといてそれか…いや帰れないから。」 「why?」 「あーもー面倒だな君は。もういいや飛ばすね。」 「へ?」 言った意味が理解できない。飛ばす?何処へ、夢の世界か? 「じゃ、君が好きな本をあげるよ。10000ページのね。向こうに着いたら読んでね。」 途端俺の目の前は優しい夕陽に染まった…。
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