蠢く影

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(な、なんだ――!!? バットが溶けているのか......!? かなりヤバいぞ、これは――!) 俺は焦りを、感じつつも触手を殴り付ける。 だが、バットが使えなくなるのも最早、時間の問題だった。 (ヤバい、どうする? どうしたらいい――!?) だが、そんな時だ――。 地面を転がるバットが一つ。 (太一のバットか?) 俺はバットを左手に、持ちかえると....そのまま触手を、殴り付けながら太一のバットを拾った。 俺は即座に左手のバットを、触手へと投げつける。 そして、右手で掴んだバットで、俺が投げつけたバットの上から触手を、勢いよく殴り付けた。 だが、次の瞬間――。 原形も残らない程に、叩き潰した筈の化け物の頭部が、ゆっくりと頭を持ち上げる。 しかも........一部分は明らかに再生していた。 そして、サングラス野郎の脳味噌を、ぶちまけながらサングラス野郎内部より新たな触手が、飛び出してきたのである。 (こ....コイツ死なないのか!?) 頭を潰されても死なない生き物――。 その事実に俺は、底知れぬ恐怖を感じた。
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