絶望の闇と光明の中で――

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―――――― 私はひたすらに、上を目指していた。 後ろから鳴り響く、奇声と不気味な水音――。 その水音が私達に、徐々に徐々にと近付いてくる....。 だが、その時だった。 その先に示されし――。 一筋の光――。 目指す先より私達に向けて、光が射し込んできたのである。 そして直後、私達の前方より聞き覚えのある声が響き渡った――。 「古谷さん、佐々木さん、早く――!」 「もう少しです! 頑張って――!」 それは進藤さん達の声――。 二人が、私達を呼んでいたのである。 「古谷さん....もう少しです! 頑張りましょう!」 佐々木さんが、私の右手を握り締めながら言う。 その直後。 佐々木さんは、私の右手を引きながら一気に階段を駆け上った。  その時に私は、不意に気付く――。 何故か、後方から迫ってきていた水音が聞こえない....。 そして....私達が階段を上りきった瞬間、強烈な光が私達を照らし出したのである。 (こ、ここは....屋上?) 私は呼吸が乱れている事も忘れ....私は、周囲を見据えた。 燦々と太陽の光が射し込み――。 ・・・・・小鳥が囀ずりが、聞こえてくる。 その時、私は漸く確信した....。 悪夢の一夜に、終わりが告げられたのだと――――。
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