第1章

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わしの鬼のような形相が早いか、雀どもの飛び立つのが早いか…………。 数匹いた雀の一羽を捕まえた。 「わしらの大事な糊を、よくも…………」 手近にあった糸切りハサミで、雀の舌をちょんぎると、納屋の中が心配になった。 (あいつらのことじゃ、桃に気づいたら これまた幸いと食い散らかす!急がねば………) 納屋の桃は、無事だった。 雀たちの騒がしい声に、お爺さんも納屋へとやって来た。 「ば……………ばぁさん、この大きな桃は一体………………」 洗濯をしていたら流れてきたことや熟れるまでおいていたことを話し、桃を切ることにした。
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