第1章

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【七】 桃は、綺麗に割れ中からそれはもう 可愛らしい坊やが出てきた。 「あんれ、可愛らしい坊だこと。お爺さん、大事に育てましょう。」 わしらの子として、大事に大事に育てた坊は、日に一尺も大きくなる。 初めは、坊のかわいさにお爺さんも雀たちの事など忘れていたが、日に日に大きくなる坊を見ては、寂しそうにしている。 「ばぁさん、わし…………芝刈りにいってくるでのぉ。」 雀たちがおらんようになってから、老け込んでしまったお爺さんが心配だったが、いつものように送り出した。 .
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