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『ヨリ戻したし』
そういった尾城の顔はどこか嬉しげに見えた
いや、嬉しかったんだろう
ドンッ!
下げていた頭を勢いよく上げた
そのせいで凭れているドアに頭をぶつけた
「ははっ」
バカみてぇ
尾城が俺を好きじゃないことなんて分かってたじゃないか
なのに
ズキッ
「イテェ」
頭も痛いのにそんなのどうでもいいくらい胸が痛かった
俺は尾城に期待してた
ほんとは俺を好きなんて
「有るわけねぇじゃん」
無性に泣きたくなった
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