第1章

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義裸野 秀一は今日もパチンコを打っていた、 「クソが!クソみてーな台だな!クソみてーな店だぜ!だけどあと一万ある、へへ、一万ありゃあ多分出るだろ、、」 ギラノの希望は消えていないのだ、、しかしその一万円も残りが七千円、六千円、、五千円、、四千円、、二千円になったところでギラノの希望のロウソクはまるで脳からでたアドレナリンがシャンパンタワーのようにギラノの汗となりロウソクの炎を消した、 「ちくしょー!でねぇ! 何が伊草八幡だ!バカヤロー! ギラノは吠えた。ギラノは腹を切られるような表情をしていたがすぐに何かに気付いたように走り出した。ギラノは家に妻の貯金箱があるのを思い出したのだ、ギラノは現在の自分自身が出せるであろう最高速度をもって家に向かった、、、「はぁ、はぁ、ハァ、 へへ、、伊草八幡、すてたもんじゃねぇ、ハァ、ある所には、カハァ、金はあるもんよ、、ガチャ。息をきらせながらギラノは家にはいると玄関からひといきでリビングのこたつを跳びこえた、そし仏壇の下の瓶の中から三万円を失敬したのだ。「へへ、こんだけありゃああのクソ台も糞はきだすだろ、、おっと札の向きも覚えとかなきゃな、、」ギラノは三万円を握りしめると軽く仏壇に敬礼し家をあとにした。 ここで仏壇とギラノの関係について疑問が出て来るだろう、しかし現時点のギラノは仏壇の仏の字を発する時間さえ惜しくまたスピーディーな展開に仏壇の話は不必要といわざるおえない、物語りが進につれ明らかになるであろう。 ギラノはホールへもどるとまずもって自販機へ行きダイエットコーラを買いタバコに火をつけた、、これはギラノなりに気持ちを落ち着かせ一旦冷静になり戦略をたてなおすためのクールダウンなのだ、しかしいくらコーラを飲みタバコを吸った所で形ばかりのクールダウンになる事はギラノ自身もわかっていた、そしてもしクールダウンできた所で冷静になってしまったらそもそも今の行動すら出来なくなってしまうのだ、ギラノは矛盾していた、まるで熱いカキゴァリを欲しているようなものであった、そんなものは存在しないのに、、しかしギラノには予感があった、今の時点では微かな光りにもならない点のようなものだが、多く強迫性ギャンブラー達が導き出せなかった答え、熱いカキゴァリにたいするアイスクリームの天ぷらのような天才的なヒラマキを期待せずにはいられない、、、続く
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