round3

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ああ、めんどくさい、、ギラノは心から思った、満歩が悪いわけではない、ただでさえ「嘘臭い」話しをそれに加えうさん臭い男が喋っているのだ。ギラノは「ああ、じゃあもういいよ」と電話を切るそぶりをした。 満歩「、、ちょっと待て、、マジなのか?」 ギラノ「ああ、、今度ばっかしは、、マジだ。」 満歩「、、わかった、、今からいくけど嘘だったら蹴るからな。」 ギラノ「ああ、、わかった。」 心理戦において相手に自分の言葉を信じさせる場合よく使われる手法である。いかにもうさん臭い話を持ち出しておいて自ら埃を畳んでしまうのだ。すると相手の脳は揺さぶられ相手の方から話を聞いてくるのだ、わかりやすい例が自宅で映画のDVDを観ていた時役者がぼそっとしゃべった、それが聞き取れなかった時に ほとんどの人が巻き戻して内容を確認するだろう。人間の探求心を逆手にとる手法である。しかしこの手法は相当の演技力とタイミングを要するものであることは言うまでもない。しばらくして満歩が到着した。満歩はまるで騙された事が快感であるかのようなニヤケふくみ笑いを浮かべギラノに近寄ってきた。 満歩「おい、嘘なんだろ?」 満歩は笑いながら言った。 ギラノ「まぁついてこい」 ギラノとマンホは病室に向かった、、 病室まで行くと奈芽の妻が駆け寄ってきた。 満歩くん!見てやって、、今頑張ってるの。 満歩はシャワーハットとエプロンを装着し、病室に入った。 ギラノ「ぷっ、プクク、」満歩の姿があまりに奇妙でまた深刻な顔と見事にミスマッチしておりギラノは笑ってはいけないと思いつつ頬を膨らませた。 満歩は病室からでて来ると椅子に座り両手で顔を覆った。 ギラノ「ぶひっ、ぷブヒっ、ぷ、ク」リアクションと言うものは国によって様々だが日本は欧米のそれにくらべるとあまり動きはない、何かに対し動じるということを美徳としないのだ。日本人のオーバーリアクションは元々存在しない、あるとしたらそれはハリウッド映画の影響であることは認めざるおえない、満歩がとったポーズそのものがまさにハリウッド映画の看板スター トムクルーズであった。一週間後、奈芽は旅立ちギラノはパチンコを打っていた、満歩も、、、、続く、
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