第三話

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第三話

八月、ラバウルは記録的な大雨が続いていた、この時期の雨はラバウルの人々にとって命取りになるのだ、農作物や家畜はこの雨により壊滅的であった。しかし命の雨も降る、クンピー山で雨は川となり崖の間の手無しに虫や木の実を届けた、大多数の動植物が雨により死に絶えたが手無しは生きていた、自然は集団を排除しこの異形の猿を生かしたのだ。そのころ 晴潔ら部隊はクンピー山の洞窟で女の性器を切り取り遊んでいた。雨が降り始めた頃、晴潔達は少女をさらい洞窟に監禁しておいたのだ、晴潔と部隊は食料と便器を確保していたのだ、やがて雨は上がりクービーチは熱い日差しで照らされていた、晴潔達がクービーチへくると村人達が集まっていた、村人達はクービーチの 林 の死体に群がる 「蟹」を取りにきていたのだ、晴潔達に気付いた村人は逃げうせようとするが晴潔達からのがれることは不可能であった、ちょうど野性の鹿がサバンナでチーターに出くわしたように、ある者はその場所から動くことすら出来なかったのだ、晴潔らは村人を一人残らず惨殺し、少女は犯した。ここで晴潔と部隊は不可思議な行動をする、村人の死体を丁寧に並べ黙祷を始めたのだ、彼らは身体障害者であっても人ではない、そう思われていた常識が覆る出来事であった。この様子を日本の防衛庁は衛星でとらえており、緊急軍事会議がひらかれた、そこで各方面から野口に向けて非難が集中した。野口は責任を負う形でラバウルへ向かった、次の日、晴潔達は再 びクービーチへやってきた、するとそこには見たこともないほどの「蟹」が村人の死体に群がっ ていたのだ! 晴潔達は林の死体に蟹が寄ってくる事を見逃さなかった、そしてそれを応用しさらに大量の蟹を呼び寄せたのだ。黙祷しているかに見えた姿は 蟹が食いたい と天に願っていた姿であった。
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