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薄暗い店内に入ると十瑠子は仕切りのあるカウンターから一番遠い四人がけの席へ野口を誘導した、「私はビール、あなたは?」十瑠子は業務的に喋った。「オレンジジュースで、、」野口は普段滅多に酒を飲まない、もちろん付き合い程度で呑む事はあるが何しろ強引な十瑠子に対して少し苛立っており今は呑む必要はないと考えいた。 注文がくると十瑠子はジョッキを一口飲み溜め息をついた。 野口の心中は穏やかでなかった。この女は人を強引に拉致したあげく乾杯もなしに一人で物思いにフケッやがって」野口がこのよう
な感情に陥るのはご想像通り十瑠子が不別嬪だからにほかならない、期待する事がなにひとつと
してないのだ、それ以前に不別嬪でなければもっと早くに野口の方から声をかけていただろう。しかも十瑠子のこの不別嬪なしからぬピンベーツーなナオンの態度が野口のキャンドルに火をつけた、「おい!トルコー!」
貴様いい加減にしろよ、何なんだよお前は、ぴんべーつでもないくせに、まるでぴんべーつみたいな態度じゃないか、スコットランドじゃどうだったか知らないが日本じゃそんな態度は許されないぜ?臭いがわかる?お前がわかってどうするんだよ?ああー!どうするんだよ、このブルーチーズが!野口は吠えた。
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