5人が本棚に入れています
本棚に追加
/57ページ
彼が自分が周りと違うことに気がつくのにはそう時間はかからなかった。
1度目の恋は幼稚園の時だった。
同い年の女の子に一目惚れしたのだが、勇気が出ずに結局告白できなかった。
二度目の恋は小学校に上がってからだ。
近所の幼稚園に通っている少女に目を奪われた。
か細い足と腕が夏の匂いに焼き付けられたのを今も覚えている。
3度目の恋は高校に上がってからだ。
通学路で見かけた幼い男の子に目を惹かれた。
その時も目に焼き付いたのはか細い足と腕とふっくらしたお腹であり、顔はこれっぽっちも覚えていない。
クリスは自分が幼子の体が好きなのだと自覚するのは警察学校に入ってからである。
いつも目で追うのは子供、子供、子供。
10を超えるとダメだった。
ミルクくささが抜け切った彼らが近づくだけで、嫌悪感に苛まれた。
最初のコメントを投稿しよう!