第1話 世界の狭間

2/2
50人が本棚に入れています
本棚に追加
/213ページ
「…ん…」 ふと、目覚めた…辺りは暗く、光は見えない 「ここは…」 明るいモノはなく、自分が浮いているのか沈んでいるのかさえわからない 「…どこから見ている?」 その中で、視線を感じた…悪意は感じないが… 「よく、気がつきましたね」 「わからないと思っていたのか?」 「まさか、予想より早く気付かれたので」 相手の姿は見えない…無性にイライラしてくる 「もう少し待っていてください、姿を見せますので」 「早くしろ」 暗闇から光の粒子が集まり人の形をとる、同時に世界が書き換えられたように地面が現れ、草原が広がった 「神…か」 「そうです」 即答するのはいいが、いまいち信用できない 「貴女は、死んでしまったんです」 「神の早とちりで…か?」 「はい…そうです」 そう言って女神(?)は済まなさそうに謝る。 「貴女は、別の世界に居ましたね?」 「あぁ、そうだが?」 元転生者だとよく知っているな 「ですので、今回はもともと行く予定だった世界に転生できます。どうしますか?」 「もともと勘違いをしたのはそちらだ、こちらは要求出来るのだな?」 「はい、連れて行きたい方とかがいるのですか?」 「あぁ…」 連れていきたいのは一人だけだ、その人物もこれから行く世界に居るといいが… 「誰ですか…?」 「藍澤カズマ」 女神(?)は途端に苦虫を噛むような表情に変わる 「どうした?」 「その人物は既に居ます…えぇ、居ますよ…」 いったい何があった?あの男は何をやらかした? <一時間後> 「大体なんですかあの男は!!私が間違えたから転生できるよって言ったのに、それだけでも譲歩だというのに喧嘩を売るかのように脅迫するとは!!」 それから延々、女神(?)からの愚痴を聞かされ続けた・・・あの男は・・・ 「あぁ、そろそろ時間ですね」 「あぁ」 時間が来た、行くか・・・ 「最後に確認させてください」 「なんだ?」 「本当に、インフィニット・ストラトスの世界でいいのですか?」 「あぁ、構わないさ」 あの世界に希望は残った・・・今度の世界は希望を守る。 「それではな、今度はミスするなよ」 「えぇ、貴女も」
/213ページ

最初のコメントを投稿しよう!