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狭い部分を無理やりに押し広げられ、
ぎしぎし擦られる痛みにも、
もう慣れた。
――こんなことが気持ちいいだなんて、
みんなどうかしている。
白く濁った脳裏に、
そんな思いがかすめる。
SEXなんて、
男が勝手に欲望を吐き出すだけのこと。
別に相手が夏月でなくても、
彼らは一向に気にしない。
女の形をした肉の塊があれば、
それで満足なのだ。
男がうめく。
まるで牛の歯軋りだ。
じっとりと全身に脂汗を浮かべた、
男の身体。
肌が触れ合うだけでも気色悪いのに、
男の荒い呼吸が耳元にかかる。
煙草とアルコール臭の混じった生臭い息に、
おぞましくて鳥肌が立つ。
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