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「もしかして……2人で僕を騙そうとしてる?」
「は?いきなり何を言ってんだよ!」
小田の発言に、光本が苛立ったように言葉を返した。
「だってその日、エイプリルフールだからさ……」
その言葉に、私は光本と目を合わせる。
そして、すぐにドッと笑い合った。
「ハハハハ、本当だ!確かにその日、エイプリルフールだな!
大丈夫、安心しろ。俺も部長もエイプリルフール自体忘れてたからさ」
「そう……ならいいんだけど」
「まぁとにかく、細かい予定はラインで送るから予定しておいてくれよ」
そう言って光本は電話を切り、私にウインクした。
無駄にイケメンだから、少しだけ照れてしまう自分が情けない。
「これでいいんだろ、部長!ほんじゃあ……俺先に出るから!」
そう言って光本はカバンを肩に掛け、部室から出て行った。
一人残った私は落崖村関連の書類を整理し、再びスレッドに視線を落とした。
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