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車内ではくだらない会話に花が咲き、まるで遠足に向かうような雰囲気で盛り上がった。
小田は私と光本の軽快なトークに時々相槌を打ちながら微笑んでいる。
高速道路に入ってから2時間経過した時、自分から話題を振ることのない小田が珍しく言葉を発する。
「今回行く落崖村ってところが、もし本当にヤバい場所なら、過去最高の注目度になりますね……オカルト新聞」
その小田の言葉に、光本がバックミラー越しに驚いた顔を見せる。
「お前からそんな言葉が聞けるとは思わなかったから、嬉しいよ俺は」
「いや、だってね……新入部員も入るかもしれないでしょ?去年は僕一人だけだったから……。
今年こそ後輩欲しくて。後輩が出来たら、サークル活動ももっと楽しくなりそうな気がするんだ……」
小田はニッコリ笑って、私が数分前にあげたガムを噛み始めた。
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