第三夜:歩美

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それから会話をすること無くレジは終了し、私達は買った商品を袋に入れてスーパーから出ていく。 私達が出ていく後ろ姿を、数名の店員が無表情で凝視していたことを、後々小田に車の中で聞かされた。 再び車は走り、ちらほら点在していた民家も完全に無くなってしまう。 車はいつの間にか、細い山道に入り、走っている車も私達が乗る車のみになった。 時刻は既に15時を回っている。 細かった道は急に開け、少しだけ広い地帯に車は出てくる。 その地帯は駐車場のようになっていて、周りは生い茂る木々に囲まれていた。 「行き止まりだし……。もしかしてここから歩いて向かえって事か?」 光本が車を寄せてエンジンを停止しながら呟く。 「多分、そういうことだと思う……。この手書きの地図が正しければ、この少し広くなってる部分がここ。そして、落崖村がここだから、5キロは歩かなきゃいけない……」 私が地図を指で差しながらそう言うと、光本は深い溜息をついてカバンを背負った。
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